2019年6月21日に愛玩動物看護師法が成立し、ついに動物看護師が国家資格になることが決まりました。
早ければ2023年に第一回国家試験が実施され愛玩動物看護師の第1期生が誕生します。
　愛玩動物看護師の資格はイギリス、アメリカ、オーストラリアなどではすでに国家資格として認められていましたが、日本ではなかなか認められず民間の統一認定資格までに留まっていました。

　動物看護師さんの仕事は獣医師の診療補助、動物達の世話、掃除洗濯、受付、会計、電話対応、飼い主とのコミュニケーションなど多岐にわたりとても大変です。
　動物が大好きで動物を助けたいという強い意志を持って入職したものの、給与や待遇面も含め現実の過酷さに耐えられず短期間で退職する人が多くいるというのが現状ではないでしょうか。
　国家資格化に伴い動物看護師という職業の地位が大きく向上し、生計を立てられる、長く続けられる仕事として給与や待遇の改善がなされることが期待されます。

　動物看護師が将来的に立派な職業として世の中から広く認知され、誇りを持って仕事ができるように、動物病院としては受け入れ側の意識改革が必要です。

　少子高齢化に伴い、今後ますます動物達は家族の一員として重要な意味を持つようになっていきます。
　その中で、獣医師と共に動物看護師も大切な家族の命に係わる専門職として質とレベルを確保し、チームで高度化、多様化する獣医療のニーズに応えていきたいと思います。

　国家資格化により、業務範囲が広がることで、一人でも多く一生の仕事として動物看護師を目指す人が増えてくれればと思います。

文責　山崎　聡