Will動物病院グループ

ワンちゃんのマイクロチップについて

東日本大震災の際に、こんな事がありました。
震災から二ヶ月程過ぎた頃、一頭のポメラニアンが来院しました。
相馬の方で一人でいるところを保護したが、呼吸がおかしいので連れてきたとのことでした。
連れて来た方は、その子が人なつこく飼いたいという希望でしたので、まずは警察や保健所に飼い主がいないか、保護したということを連絡しないとね、と話し合いながら、診察を行いました。
心臓や肺に問題が無いかレントゲンを撮ってみると、マイクロチップが一緒に写ってました。
マイクロチップをリーダーで読み、登録の飼い主さんに連絡を取ってもらうと、飼い主さんは無事でしたが家を被災して、遠い親類の家に引っ越すため、この子は飼えなくなってしまうとのこと。
良い方に見つけてもらえて幸いだったと、連れて来た方に喜んで譲渡されました。

そうそうあることでは無いと思いますが、もしマイクロチップが無ければ、この飼い主さんは、ポメの安否もわからず、心配な気持ちを引きずったまま引っ越していかないとならなかったことを考えると、マイクロチップをしていて良かったと思う出来事でした。
大人になってからでも病院でマイクロチップを装着させることは出来るので、万が一の時の為に今からでもマイクロチップの装着を考えて貰いたいなと思います。

文責:梶太郎