Will動物病院グループ

元祖獣医師「大国主命」の話

年末、山陰に行ってきました。鳥取市から境港、松江、出雲です。いつもお世話になっている鳥取大学の先生にご挨拶をさせて頂き、境港の水木ロードを歩き、松江へ。松江市には病院OBが開業してます。中々盛況でした。
 そして、一畑電車で出雲の地へ。
 大国主命を祭る出雲大社は日本創世の三大聖地です。
 因幡の白兎神話が元となって、獣医業界では大国主命が我々の始祖となっています。大国主命が白兎に行った医療は、皮膚の再生医療になります。体感部位の大半の皮膚を剥がれたわけですから、移植ではなく再生医療でしょう。
 現在、動物医療でも再生医療が始まっています。人iPS細胞のように国家レベルで取り組めませんので、再生医療に使える細胞探しから始まっています。そこで使われ出したのが「犬の脂肪幹細胞」です。脂肪組織に普通に存在する細胞で、そもそもは女性の豊胸手術に自己の脂肪組織が使われたことがヒントのようです。治療対象は犬の重度肝炎、脊椎損傷、免疫病となり、決して夢の治療ではありません。症例の集積と脂肪幹細胞の画一化した生産システムが整えば、革命的な治療になる可能性を秘めています。

文責 千葉 剛