何回かに分けて免疫の話をしたいと思います。
免疫は身体を病気から守るシステムとして知られています。様々な分類方法がありますが、今回は細胞性免疫、液性免疫、自然免疫という分け方にします。
細胞性免疫はマクロファージを代表とするバイ菌(異物)を食べる細胞の働きによります。このマクロファージは沢山の名前を持っています。血液中だと単球(たんきゅう)、筋肉などの組織内では組織球、肝臓・脾臓内ではクッパー細胞だったり細網内皮系細胞だったりします。
では「本名」のマクロファージで何時呼ばれるかと言うと。実際に異物(細菌など)に襲い掛かって食べている時と食べおわった時とになります。どうやって食べるかというと少々大型の単細胞ですので、飲み込むように異物を取り込んで消化してしまいます。
次に液性免疫ですが、ワクチンを打ったり、一度病気を経験すると「抗体」が作られと言われるあの抗体が液性免疫となります。
そして自然免疫ですが、自然免疫という以上は一番最初に認められたように思われますが、全容が見えてきたのはつい最近のことです。最近と言っても30年ほどになります。「ナチュラルキラー細胞=NK細胞」の名前を聞かれたことがあるのではないでしょうか? あれです。ガン細胞を早期に見つけて始末する細胞です。
今、この免疫達の困った 行動が病気の複雑化を生じさせています。
前々から認識されているものにリューマチ、アレルギー疾患・アトピー、膠原病などがありましたが、癌を除く多くの難治疾患に免疫が関与しているとさえ考えられるようになってきました。
次回は免疫が関与する貧血についてお話します。
文責 千葉 剛