Will動物病院グループ

野生に帰れるのだろうか?シリーズ1

重い内容が続きましたので、しばらくは、プチ明るい話を。
グループ内にNPO法人宮城野生動物保護センターがあります。守備エリアは松島七ヶ浜地区から山元・亘理町までです。
野生動物=害獣のイメージが支配的ですが、仙台近郊では害獣(農作物を荒らす)ハクビシンであっても県民の方にとっては保護対象です。保護依頼があれば、救護に出向きます。
実際の問題として、筆者の出身地登米市ではハクビシン・日本鹿の農作物被害は著しく、私の両親も農業をしていますので報告とも苦情とも取れる話をよく聞かされます。
捕食者である狼は居ないは、ハンター(狩猟者)の方が絶滅危惧種になっている現状では繁殖力の強い野生動物の数が増えるのは致し方ないことです。
隣県、岩手県には県立の立派な野生動物保護センターがありますが、絶滅危惧種以外は保護しないという方針が徹底しています。
福島県には、まだ日本中に公立の野生動物保護センターがなかった頃から活動している元祖保護センターがあります。
NPO宮城野生動物保護センターで保護される四つ脚の6割はハクビシン、ついでタヌキ・キツネ・穴熊・ヤマネなどの順番です。ハクビシンは人里の動物ですので、よく人に馴れます。タヌキも住宅地に近づきますので認知度は高いですが、キツネは有名な割には仙台近郊で先ずお目にかかれないのですが、意外や意外、仙台新港の倉庫にネズミを捕らえる目的で侵入、人間との摩擦が発生、保護の依頼がきます。攻撃性は最強で細身ながら力が強く、これこそ野生という感じがします。