Will動物病院グループ

動物病院の現状3

新しい手術手技を、どうやってマスターするかの3回目です。
動物病院で、一番多い手術は避妊・去勢手術になります。この手術をマスターする過程で、麻酔を実践し、縫合から結紮などの基本(基礎)を習得していきます。
しかし、幾ら避妊・去勢手術をこなしても、手術の技量自体が向上する訳ではありません。避妊・去勢が滞りなく出来るだけで、骨折手術は骨折手術で徹底的に慣れ親しむまでやらなければ、技量はあがりません。骨折手術と言っても、多数個所骨折する訳ですから、各部位毎にやらなければ骨折手術について多くを語る事は出来ません。
結果、『慣れてる手術、慣れてない手術という分類』以外に、器用・不器用の要素、持って生まれた才能の話が加わり、慣れるまでの時間には物凄い個人差が発生します。これまでの、経験ですと5倍くらいの差が出来ます。
ところが、仕事の能力差はそれ程問題にならないものです。
仕事となると、多数の人が一生続けるものですので格好いい表現をすれば、『いい獣医さんになりたい気持ちさえあれば、10~20年のタイムラグは問題ではありません。』本当の問題は、熱意を持って何年続けるられるかになります。
次回は熱意について、少しだけ触れます。
ところで、私の技量となりますが、新しい技術にチャレンジする年齢でなくなってしまったことは確かです。若い獣医さんを全力応援・サポートする年代になってしまいました。

文責 千葉 剛