Will動物病院グループ

動物にとってのバレンタインデーは!?

2月14日を過ぎると、動物病院にはチョコ関連の来院患者さんが必ず来ます。
全員が、全員チョコレート中毒と言うわけではありません。基本、日本のチョコを食べる分には中毒にならないと思います。国産品は砂糖が入った、ミルクチョコが多いことが理由です。砂糖やミルクが、入っているチョコは『テオブロミン』と、呼ばれるチョコ中毒原因物質は問題にならない量まで少なくなっています。日本のチョコは風味だけチョコレートなのです。
テオブロミンによる症状としては、『不整脈や興奮、痙攣、昏睡』があります。
私自身、経験のあるチョコレート中毒の症状は異常興奮だけです。チワワがブラックの大きな板チョコを食べてから、異常症状を呈して来院しました。この時は、頻脈・不整脈予防にアトロピンを使用し、ひたすら点滴で原因物質のウォシュアウトをして退院させました。
実際的な問題は消化器症状です。
大量に食べることによる胃拡張や下痢になります。
胃拡張になるとかなり厄介です。胃酸と反応してガスを作り、チョコレート自体ドロドロの状態で胃壁全体に付着、温水による胃洗浄と教科書にありますが、なかなか上手く洗い流せません。

文責 千葉 剛