夜勤の回数が少なくなり、週5日だったのが、週1日になりました。
そこで、スタッフ対象の一般常識の勉強会を開講することにしました。
この場合の『一般常識』とは、会社の入社試験用に勉強するあの一般常識の事です。試験向きの、一般常識の知識が本当に一般常識かどうかは別にして、年々ホントに何にも知らない、新入社員が増える事に危機感を持っていた私としては、時間が出来次第一番に取り組むべきことがこの勉強会でした。
新入社員向けは、『いろはうたに学ぶ知恵』として、犬棒カルタの解説です。
例えば、『憎まれっ子世にはばかる』とあります。憎まれっ子と言っても子供のことではありません。悪い大人です。『悪い奴は世の中で幅をきかせてるものだ。』というような内容になります。こんなのに、正義感を持ってあたって、怪我でもしたら大変だ位の意味が含まれているのでしょう。
昔の子供は、遊びの中で自然に知恵を身に付けたのでしょう。
いまの時代は、理系重視で自然科学の知識は豊富ですが、世渡りの知恵が不足しています。
病院の中堅~リーダークラスの講習内容は、もう少しレベルを上げたものを目指しています。
常識は常識でないという方向性です。
例えば、『温故知新』の解釈として『古きを訪ねて新しきを知る』という、分かったような分からない意味が言われます。これは論語の一節のようですが、孔子は『昔の事をよく学び研究した者は先生になれる』と言っているだけで、古い事を知れば新しい事が分かるとは言っていないのです。
同じような変な常識が日本には沢山あります。
新型インフルエンザが大流行する。
確かに、最初の世界的なインフルエンザの流行=スペイン風邪で2000万人以上が亡くなりましたが、当時は抗生物質も点滴、有効なワクチンも何も無い時代、ましてや第一次世界大戦の最中です。SARSでさえ押さえ込んだ現代医療であれば、SF映画的なパンデミックおこりません。
実際の、新型インフルエンザの脅威は養鶏場へ向けられています。採卵や肉の歩留まりだけの為に、品種改良されてきた彼らに感染が広がれば、数ヶ月でスーパーから鶏肉と卵が消えしまいます。中国では、死亡者が複数出ているようですが、生きた鶏の売買が行われている点からすると、昭和30年代の日本の衛生管理レベルと考えられます。現代日本において、人の大流行は起こらないのです。
文責 千葉 剛