Will動物病院グループ

接客業

 多くの職業がそうであるように獣医の仕事も接客業の側面があります。
 私がこの仕事を目指したときは治療する仕事としか考えていなく、働き始めて想像以上に人とのコミュニケーションが必要なことに驚きと戸惑いがありました。獣医師になりたての頃は接客が苦手で正直こんなはずじゃなかった~と嘆いたものです。
 同じ言葉遣い、表現の仕方でも受け止め方は千差万別です。命にかかわる話をするときはちゃんと理解してもらえる説明が出来るか今でも緊張します。ときには動物に触れているより話のほうが長くなることもあります。十数年獣医師をして今までたくさんの説明をしてきた私は、今でも飼い主様にどんな接し方がベストなのかを模索中です。どんなに勉強して良い治療が出来るようになってもそれをしっかりと伝えることができなければ成り立ちませんからね。
 今の私のお手本は子供が通院している小児科の先生です。とても丁寧な説明をしてくれる先生で親としてはそれだけで安心できます。同じように飼い主様はわんちゃん猫ちゃんにとって親のような存在ですから、治療をしっかりするのはもちろんですが飼い主様が安心して任せてくれるように取り組みたいと思っています。

文責:松田悦朗