加藤元先生を皆さんはご存知でしょうか？
ダクタリ動物病院グループ・同広尾セントラル病院などの設立者であり、アメリカの小動物医療を日本に導入・書籍翻訳により、日本の動物医療黎明期に多大な貢献をされた獣医さんです。
特に、1970年代～多数のアメリカ動物医療書の翻訳・完訳をされ、この時代に大学を卒業した新米獣医にとってはバイブル的な訳本が沢山あります。当時は、加藤先生の訳本以外で専門書を探す事は困難と言ってもいい時代でした。
時が経ち、現在は各科目毎の専門書から手術DVD、各種セミナーまで用意されています。
どうやら、現代の獣医学生には加藤先生は認識外の人のようです。それだけ、獣医の世界がｍａｄｅ ｉｎ ｊａｐａｎになったのでしょう。
ところが、開業獣医師向けセミナーは相変わらずアメリカやオーストラリアの先生を招いての勉強会です。
国内は国内の先生で賄い、かつアジア諸国に積極的に新進気鋭の日本人の先生を派遣することが必要な時期なのですが、そうしないとアジアで日本の獣医師免許が通用するようにはならないのですが。

文責　千葉　剛