Will動物病院グループ

インターンシーズン到来です。

春から夏休みの時期は、獣医科大学6年生の職場見学のシーズンになります。
田舎の動物病院にもチラホラ来てくれます。
新卒で東北の動物病院に、就職先を探す方は滅多にいらっしゃいませんし、実際就職なさる方は宮城県内に数人?でしょうか。年間1000人の学生が卒業するわけですから凄く希少です。
では私達の所が、どうやって獣医師数を維持しているかとなると他院からの移動です。
都会の病院のような華やかさはありませんが、症例数と実践的な外科に魅力を感じてくださる、獣医さん達によって維持されています。
学生さん達や、他院から来られ方達とお話をしていると、獣医師社会が抱えている課題が見えてきます。
一番の問題は、東京という成金さんが集まる街の価値観が猛威を振るっていることです。
経済・お金万能主義というのでしょうか。
獣医科の学生は、『サービス業』になる為に高い偏差値社会を勝ち残ってきたわけではないはずです。
私は、日本における現行サービス業云々を言っているわけではありません。
医療サービスという言葉を再定義しているわけでもありません。
日本の獣医業は、動物達を仲立ちとした獣医師と飼い主さんの同志的結びつきで成り立ってきたという歴史です。
『お金を払うお客様だぞ~』的発言と、それに迎合する動物病院の院長という方達は、一度命の儚さに思いを巡らしてみてはいかがでしょうか。
私達も動物達も、お釈迦様がおっしゃる四大苦から逃れられないのですから。

文責 千葉 剛