Will動物病院グループ

ダニが出る季節になりました。

今年に入って、ダニが媒介する人の病気が話題です。死亡例も確認されているようで、病院にも問合わせが結構あります。
動物病院でダニはポピュラーですが、人のように発熱と血小板減少を伴う病気は現在確認されていません。
我々も、獣医大学の疫学調査の結果待ちです。
では、ダニは無害かといいますと赤血球を破壊する、『バベシア(ピロプラズマ病)』という小さい寄生虫病(正式には原虫)は、昔から西日本を中心にありました。この病気の主症状は貧血です。基本、東北では流行していません。
でも、人みたいに原因が分からないだけで、『重症熱性血小板減少症』みたいなダニ由来の病気が存在しているのでは?という疑問は消えません。確かにそうです。ましてや動物病院は、大学であっても検査限界・治療限界が明確にあります。理由は、絶対的なマンパワー不足です。
動物病院は、不十分な検査設備・マンパワー不足、限られた経済力の中で結果を出す努力をします。徹底的な対症療法です。
検査設備は高額ですので、完璧に揃えることはできませんが、対症療法は費用対効果としても期待出来ることが多いのです。
原因を明確化しての根治療法は最高ですが、本人の治癒力に期待する対症療法も中々です。

文責 千葉 剛